人間

人間は自分で自分の歴史をつくる。しかし、自ら進んでそうするのでもなければ、自分で好き勝手に選んだ状況のもとでそうするのでもない。過去から受け継いだ、その場にありあわせの与えられた状況のもとでそうするのである。
カール・マルクス 『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』

人間以前で述べたような諸特性を受け継ぎ、独自に発展させながら、人間は生物進化史から抜け出して、独自の歴史を重ねるようになる。自然から生まれ出て、自然環境に支えられながらも、自然を作り替え、その成果を世代ごとに受け継ぎ、積み重ねながら、世界各地で多様性の華を咲かせていくことになる。ここでは、その人間的諸特性を俯瞰的に総括してみたいと思う。